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中米7カ国は、北と南のアメリカ大陸を結ぶ地峡に位置する。日本から見ると、地球の反対側、時差15時間のところにある。その中米の中で最大の国はニカラグア共和国。だが、そのニカラグア、旅行者から「何もない国」と言われることがある。
旅行ガイドブックを見ても、興味をひきそうな記述はあまりない。観光立国/平和の国である隣国コスタリカへと比べると、華やかさは感じられない。
ニカラグアの首都マナグアは、人口100万人。であるのに、ざっと見渡してみても目に入る高層ビルは、たったの一つしかない。その唯一の建物は以前、米国の「バンク・オブ・アメリカ」だったを、今は政府のビルとして使っているにすぎない。
これが本当に一国の首都なのだろうか。そう感じざるを得ない。
米国で起きた9月11日の「テロ事件」のあと、ニカラグアの名前は、世界のメディアに登場することとなった。ニカラグアは79年、革命によって社会主義政権(サンダニスタ政権)が樹立された。
当時は「東西冷戦」という時代でもあり、レーガン元大統領率いる米国は、積極的に軍事介入や経済封鎖を行った。その結果、ニカラグアは、年率20,000%という信じられないインフレを経験することになった。だが、サンダニスタ政府は、米国のやり方に屈しなかった。彼らは、米国の介入を法的に解決すべく、国際司法裁判所に訴えたのだ。
米国の行為は実は、国際社会で初めて、国際司法裁判所に「国家テロ」と認定されている。だが、行き過ぎた政策をとったサンダニスタ政権は90年、選挙で負けた。
革命25周年の記念日(7月19日)を祝うマナグアを訪れた。首都の広場は、人びとの熱気が渦まいていた。参加者の一人が話してくれた。 「私たちは、今の政権に反対したりサンダニスタ勢力を支持しているだけではないのです。私たちが求めているのは、昔も今も、不正義・不公平・不条理な社会体制に異議を唱えることなんです」
「何もない国」にはまだ、自らの理想とする社会を作り上げようとする人びとの熱意と意欲は残っている−そう報告してもよいのだろうか。
(8月28日)
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