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「 地球をたがやす 」 |
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「働く人の横顔を朝日が照らす
」
(5月31日) |
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| プリンさん(41)の運転する2人乗りのバイクは、薄暗いモニレス大通りを郊外に向かっ て急ぐ。後部座席の私は、冷たい空気に、ブルッと身を震わせた。日中は汗ばむ南の 国カンボジアだが、12月初旬の夜明け前は、さすがに寒い。 真っ暗な道での運転には慣れているプリンさんも時々、道路の穴ぼこにハンドルを取 られる。寝ぼけまなこの私は、その度にバイクから振り落とされそうになり、ハッとする。 そうやって約20分、スタメンチャイに着いた。 バイクを降りて、底の厚い長靴に履き替える。まだ人影は見あたらない。大型のごみ 収集車やブルトーザーが走り回る昼間の光景が嘘のような静けさだ。 2匹のブタが鼻を鳴らしながらうろついていた。カメラに一脚を取り付ける。シャッター の金属音が虫の音のように響く。蚊帳を張って寝ている人がいた。邪魔しないように、 できるだけ静かに歩き回る。 6時前、東の空が明るくなってきた。薄墨色だった風景に変化が出てくる。約10分の間、 空一面が青く染まる。どこからともなく人が現れ、大きな袋を背に担いで仕事を始めた。 すぐにオレンジ色の太陽が昇ってきた。人びとの横顔が、朝日を浴びて輝く。 「ビューティフル!」 思わず、隣りで働いていたおばさんに、話しかけた。おばさんは、ごみを拾う手を止め、 私と並んで夜が明けていくのを眺めていた。 ここを生活の場として生まれ育った子どもたちは、たとえプノンペンを離れることが あっても、「私の故郷は美しかった」と自慢するのだろうか。 |
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